最近、久しぶりに一挙に攻殻機動隊のSTAND ALONE COMPLEXを見返しました。
笑い男に翻弄されつつ、独立した挿話も交差するように入ってくる26話のシリーズの中盤の物語です。
どちらかといえば笑い男に関係ない独立した話側なのですが、
バトーというキャラクターについて深掘りされるし
妙にハードボイルドな雰囲気で
画面全体も暗く作ってあり、
妙にこころに残る回でした
ただ1つずっとわからないことがあってそれが引っ掛かりました
あらすじとしては、2つのエピソードが1話の中で展開します。
前回までに、タチコマたちに自我が芽生えたということで、戦闘には向かないという判断で、
タチコマたちがラボ送りにされます。(ラボ送りということは実験台に壊れたりするということ。)
バトーは愛を持って、時に特別な油を注してコミュニケーションしていただけに、
あからさまに感情をあらわにはしないですが、落ち込みます。
そんな中、あらたな小さめの任務が入ります。
その任務とは、元世界チャンプのボクサー ザイチェフの内偵です。
実はそのボクサーは、バトーにとって憧れの存在でした。
なぜなら、そのボクサーは、一部義体化しており、尚且つそれほど出力のない部分義体ですが、
一時は世界チャンプに上り詰めており、
バトーは自分と重ねて憧れた時期もあったのだろうと伺わせます。
そんな中、その元世界チャンプと地下スパーリングして、
戦いを申し込み、バトーは負けつつ、彼の私生活を内偵します。
...ここらへんでエピソードの紹介はとどめますが、
そこでキーとして、ハチミツ酒が出てきます。
ただのハチミツ酒ではなく、バトーを家に招いたときに、世界チャンプの奥さんが出してくれる
自家製でつくったハチミツ酒です。
これが何かの象徴的にでてくるのですが、何かがわからずモヤモヤしました。
ここからネタバレです。ネットを探した結果、どうやら、
このハチミツ酒は、「家族愛の象徴」でした。
なるほど〜〜〜となりました。
ザイチェフは、「こんなくだらいもの客人に出せるか!」といってハチミツ酒を出してくる妻にキレます。
一方、ザイチェフが公安に逮捕されたあとには、夫の帰りを待っていた奥さんが、
バトーと再会して、まだ夫のことについて知らない奥さんはバトーにハチミツ酒をプレゼントします。
バトーは9課に帰宅したあと、むしゃくしゃして、その酒瓶を壁に投げつけます。
つまり、ザイチェフはありふれた幸せでは満足できず、いまでも圧倒的な名誉を求めて
または、大きな権力欲に負けて?か、悪事に手を染めていました。
バトーはすべてわかった上で、なんで身近に大切なものに気づけないんだよ?と憤りを感じて、
また、タチコマのこともあって
酒瓶を割ってしまいます。
なんだか、人生そのもののようなエピソードで、私は大好きでした。
こんな現実と向き合いつつ、それでも淡々と生きているバトーが非常にかっこいいです。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Blu-ray Disc BOX:SPECIAL EDITION【Blu-ray】 [ 田中敦子 ] 価格:31680円 |